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ハワイ旅行記6 ハワイでしか買えない幻の焼酎『波花』はこうして造られていた

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3日目の朝は幸先のいい虹でスタート。長いソファに寝転がって、部屋の窓から眺める虹は格別です。今日は今回のハワイ旅行で一番楽しみにしていた、ハワイアン焼酎『波花』を買いに行きます。

 

 

townで美味しい朝食を

昨日の夜に続いてまたしてもカイムキ地区。おしゃれカフェ『town』で朝食です。ハワイ産のオーガニック野菜にこだわっているお店でロコにも大人気。夜は予約必須のようですが、朝8時はさすがに空いていました。
 
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自分、アジアンな、ごみごみした雰囲気を好む人間なんで、この内装、おしゃれすぎてちょっと引きますねー。正直、落ち着きません。なので、フライドライスを注文しました。「俺はチャーハンを食っている!」と思うとおしゃれ感もだいぶ中和されます(笑)。あと美味しいと噂のパニーニも。
 
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フライドライス、とても美味しかったです。オーガニック感を高めるためか、大きめカットのごろごろ野菜がたくさん入っていて嬉しい感じ。特にセロリが最高でした。パニーニの方は少し油っこいかな? と思いましたが、よく言えばしっかりした味付けです。
 
9時までtownでゆっくりしたあと、ノースショアの Hawaiian SHOCHU Company へ向かいました。約束の時間は10時なので、ちょうどくらいに着く計算です。
 

town

3435 Waialae Ave., Honolulu, HI 96815 
朝7:00〜10:45 昼11:00〜14:30 夜 17:30〜21:30
 

イモちゃんがお出迎え

ハレイワタウンに入ってすぐ、ジョバンニのシュリンプトラック斜め前にあるマクドナルドを海側に曲がり、Paalaa Rd.をずっと走っていくと、小さな橋を渡った右手にハワイアン焼酎カンパニーがあります。
 
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手作り感満載のかわいい看板。中に入って車を停めると、途端に犬の鳴き声が聞こえてきました。ハワイアン焼酎カンパニーをたった二人で切り盛りしている平田ご夫妻の愛犬、イモちゃんが侵入者発見の報せを発する声です。ちなみに名前の「イモ」の由来をお聞きしたら、想像通り、芋焼酎のイモでした(笑)。かわいい(笑)。元気いっぱいに走り回っていました。
 
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狙ったわけじゃないんですが、イモちゃんとともに写っているすらりとした美脚は平田憲さんの奥さん、由味子さんのおみ足です。今回は同時間帯に私たちと、もう一組のお客さんがいて、由味子さんが私たちの応対をしてくださいました。憲さん、由味子さん、お二人とも美男美女なんですよねー。
 
買いに行く前、「もしかしたら醸造所を見学させてもらえたり、説明してもらえたりするのかな?」と期待していました。期待通りの詳しい説明をしていただけて、大満足でした。
 

平田さんの師匠筋は万膳酒造

 
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右がここで作られた『波花』、左は平田さんが修行をされた鹿児島県の蔵元、有限会社万膳酒造の『萬膳』です。鹿児島には焼酎蔵元が111あり、萬膳は1,000以上ある鹿児島産銘柄の中でも、下から数えた方が早いくらい出荷本数の少ない銘柄。そこの流れを汲んでいるので、波花も非常に本数が少なく、年に2回3,000本ずつ、年間計6,000本しか生産していないんだそうです。していないというか、今のところそれが限界というお話。
 
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麹米の元になるお米は日本産ではなく、あえてカリフォルニア産の日本米を使っているそうです。國寳ローズという銘柄。焼酎に使う麹米用の米は、べつに食べるわけではないので、安いモノを使っているところもあるそうですが、波花には最高のお米が使われています。
 

ハワイアン焼酎『波花』ができるまで

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蒸した米を冷やして、麹を混ぜ、木の棚に入れて専用の部屋で寝かせます。麹には黒麹、白麹、黄麹などがあるんですが、今回私が購入したのは白麹で作られたモノ。白麹は比較的ソフトですっきり。飲みやすいんだそうです。1シーズン前の波花は黒麹で造られていました。
 
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麹米に酵母菌、水を加えて一週間ほどで「もろみ」ができます。
 
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作られてからゆうに100年は超えているという年代物の甕にもろみを入れます。この甕は師匠の万膳酒造さんから譲られ、わざわざ鹿児島から船便でオアフ島まで届けられたモノ。師匠の温かい応援の気持ちがうかがえます。
 
白い粒のように見えているのは、修繕の跡です。細かいヒビなどをずーっと修繕し続けて使っているんですね-。
 
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ここでやっと芋の登場。一次もろみからいきなり芋で作る方法もあるみたいですが、波花の一次もろみは米麹で作っています。この芋はハワイ産の沖縄紫芋。モロカイ紫芋をブレンドしたりもするみたいです。
 
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もろみの中に、蒸して破砕した芋を入れて発酵。10日ほどで二次もろみが完成します。なんかもう既に美味しそうですが、これから蒸留しないと焼酎にはなりません。
 
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これが蒸留器。吹き上がった蒸気を冷却してぽたぽたとじっくり原酒を作ります。
 
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最終的にこのタンクに貯蔵され、熟成されます。波花は無濾過で作られるため、ほんの少し沈殿物があり、飲むときには少しボトルを振ってから飲みます。蒸留後、さらに濾過する焼酎も多いそうですが、そうすると焼酎の微妙な旨みまでが消えてしまうんだそうです。
 
このタンクがちょうどボトル3,000本分。半年に一度、このタンクが満杯になるわけですね。タンク自体はそれほど高価ではなく、輸送費の高さがネックだそうですが、タンクさえ増やせば、単純に生産量は倍にできるとおっしゃっていました。ただ、当然ながらかかる手間も倍。何しろ瓶詰め作業やラベル貼りまで全部お二人の手作業です。人を雇わなければこれ以上増やすのは到底無理。でもその、人が最大の問題だそうです。
 

ハレイワの人は仕事に来ない(笑)

地元の人を雇うと大抵サーファーなので、イイ波が来ると無断で欠勤して波乗りに行ってしまうという(笑)。一番大変な作業をしている間はほとんど24時間つきっきりみたいなものなので、無断欠勤を連発されたら仕事になりません。
 
平田夫妻の知り合いの日本人がハレイワで働き始めたら、無断欠勤しないというだけで、「日本人はなんて勤勉なんだ!」と絶賛されたそうです(笑)。
 

楽をさせてあげたい!という謎の親心がむくむくと

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そして出来上がった波花がこれ! お二人の苦労を思うと涙なしでは飲めませんね! アルコール度数はちょっと高めの30度。ロックでほんの少し試飲させていただきました。美味いんだこれが……。
 
今のところ、ホノルルでいくつか取り扱いのある飲食店で飲むか、ハレイワの醸造所まで買いに来るしか飲む方法はありません。日本のテレビで紹介されることも多くなり、番組が放送されるたびに「日本に発送してくれないか?」という問い合わせがたくさんあるそうですが、たった二人ではそれも無理。飲食店にもお二人が直接営業をかけたわけではなく、地元の酒問屋さんにお任せしていたら、いつのまにかアラン・ウォンズなど名店で取り扱われるようになっていたそうです。波花自体の力ですねー。
 
勝手な応援ですが、なんとかお二人には大儲けしてもらって(笑)、真面目に出勤してくる従業員をたくさん抱えて、もう少し楽にハワイでの焼酎造りができるようになってほしいなと思いました。
 

予約本数を後悔しながら購入

今回、2月の時点で4本予約してあったんですが、何で6本にしなかったのか、半年前の自分に問い正したい気分でした。
 
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あとこの決済方法! ハイテクですねー。お二人は現在醸造所内のロフトで暮らされていて、失礼な話、ものすごくローテク感漂う感じなんですが、iPhoneに繋げた端末からスパッと決済できてしまうんですね。サインもiPhoneから。そしてレシートは即座にメールで送られてきます。地道な焼酎造りとのギャップがとても面白かったです。
 
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行く際は、事前にメールで連絡してからにしてください。
 

Hawaiian SHOCHU Company

kaloimo@gmail.com
 

波花を抱えてノースショアの海へ

詳しい説明をしてもらい、こちらからたくさんした質問にも全部お答えいただき、試飲もさせてもらって、最高の気分で Hawaiian SHOCHU Company を後にしました。また絶対買いに来ようと思います。
 
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午後はノースショアで一番お気に入りのビーチに向かいます。
 

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