人生初のシンガポール旅行。本来ならば、旅行のずっと前から、たくさん時間をかけて下調べをして、いつもハワイ旅行で作っているような分刻みの旅程を組み、現地では目一杯楽しみたいところなんですが、私、本当この1年、忙しさに拍車がかかってまして……(主に遊び方面ですが……)。とても自分で下調べをしている余裕がなかったため、旅程組むのを妻に丸投げしておりました。
私と妻は性格が正反対のため、大丈夫かな……と少し心配していたところ、「大丈夫。完璧!」との妻の力強い言葉どおり、完璧に大ざっぱな旅程となりました(笑)。シンガポール1日目の観光を今回はレポートします。たまには行き当たりばったりもいいかもしれません。
マリーナベイサンズを目指して
今回宿泊したマリーナマンダリンから、かの有名なインフィニティプールを擁するホテル、マリーナベイサンズまでは歩いても20分ほど。車なら5分で着いてしまう近距離です。とりあえず初めてのシンガポールだし、マーライオンとマリーナベイサンズを見にいってみようという超絶アバウトな方針が決定し、まずはマーライオンの方に行ってみることにしました。
ちなみに前日のラウンジと機内で飲み過ぎたため、この日は二日酔いでした(笑)。午後からの活動開始です。
マーライオンに向かって歩いている途中、気になったのが、道路のガードレール。「PIRELLI」と書いてあります。「あっ! これはつい先日開催されたF1シンガポールGPの名残だ!」と気付きました。すげー。ここがそのまんまコースになっていたわけですよね。私とはシンガポール旅行の日程がズレていた、2016年同期修行僧のサマンサさんと、ANA DIAの先輩であるためたろうさんは、これを観戦した記事を書いておられます。
お二人は偶然F1GPと旅程が重なって観戦ということになったそうです。いやー、アクティブだ。多分私だったら、たまたま旅程が重なっても「なんかチケットの手配とかめんどくさい」となっていたに違いありません(笑)。
シンガポールで売っている食材の値段にびっくり
次に気になったのがここ。「エンポリウム……ショクヒン……。食品百貨店? え? 日本語?」。Twitterで教えていただいた情報では、今シンガポールは日本ブームらしいです。どんなものが置いてあるのか気になったので、中に入ってみました。
私の記憶が確かなら、上から、 ダンジネスクラブ、キングクラブ(タラバガニ)、牡蠣。ダンジネスクラブはアメリカ産だと思うんですが、ここまで運んでいるんですかね。他にもハマグリ(?)や巨大なロブスターが、まるで水族館のように見栄えがするキレイな生け簀に入っていました。とてつもなく高級な食品百貨店です。
ちょっとピンボケで申し訳ないですが、和牛もありました。A5ランクの宮崎和牛。100g、$35(2,800円(!))。日本人では相当余裕がないと手が出ない値段だと思うんですが、シンガポールではこれくらいの価格帯が当たり前ですけど? 的に置いてありました。「なんか、シンガポールってとんでもない金持ちの国?」という印象がどんどん強まってきます。
インスタントラーメンもがっつり日本推し。まるで日本のコンビ二のような雰囲気です。価格はだいたい290~330円くらい。高いです。本当にシンガポールの人たち、こんなもの買って食べてるんでしょうか?
周りのお客さんを見ても、あまり日本人駐在員らしき人はいませんでした。いるのはざっくりと「東洋人」という感じで、どこの国の人なのかはパッと見てもよくわかりません。ただ、服装が皆さん洗練されていて、お金持ちそうだなあという雰囲気だったので、多分現地富裕層の華人なんだろうと思います。今回、ほとんどローカルな場所を歩いていないので、余計にシンガポールのお金持ち感が強く印象づけられました。
もうひとつ気になったのは、道路工事やウェイターといった、比較的低所得と思われる職に従事している人のほとんどが、インド系だったことです。ゴミひとつ落ちていない美しく華やかなマリーナ地区に出稼ぎに来て、富裕層の暮らしぶりを見せつけられるインド系の気持ちやいかに……。ほんの表層を見たに過ぎないんですが、ちょっと気になりました。
マーライオン公園
Jubilee Bridgeという橋から、対岸のマリーナベイサンズがよく見えます。左手前に見える変な形の建物はアートサイエンスミュージアム。本当この地区は、変わった形の建築物が多いですね。それにしてもマリーナベイサンズに泊まりたかった……。やっぱここに泊まらないとシンガポールに行ったって感じがしませんよ……。
マリーナベイサンズとマーライオンを一つの写真に収めるというのが定番ですよね。なんかもう、この写真を撮ったことで今回の旅行の目的は全て果たした感があります。
ちょっと小腹が空いてきたので、マーライオン公園のそばにある『Pelican Seafood Bar』というところに入りました。それにしても暑い。汗ダラダラです。
ビールをいただき、あてにスチームドクラムを。これがもうびっくりするくらい不味かった!(笑)
テンションだだ下がりになりましたが、暑くて汗だくだったので、ビールを飲めただけよしとします。なにしろこの日決まっていた旅程は「夕飯に〇〇を食べる!」というただ一点だけ。やはり美味しい店は予めリサーチしておかなくてはいけませんね……。
マーライオン公園からマリーナベイサンズまで歩いて行くと、またさらに20分ほどがかかります。暑くて歩くのがいやだったので、どうしたもんかなあと思っていたんですが、目の前に船着場があることに気付きました。多分ここから対岸まで渡してくれるんでしょう。ろくに下調べもしていませんが、行けばなんとかなると思い、そちらに向かいました。
マリーナ湾を船でショートカット
本来この船は$25支払い、40分かけて川の上流まで行ってぐるりと戻ってくるリバークルーズをするんですが、船着場で「マリーナベイサンズに行きたい」と言ったら、それ用の少し安いチケットを売ってくれました。
今回は周遊コース中のマーライオン→マリーナベイサンズ間だけを乗ったわけですが、これだけでも結構楽しかったですねー。でも、もったいなかったような気がします。どうせならまるまる一周してきた方が絶対楽しいと思います。
この日の気温は30度を超えていてクソ暑かったんですが、船は風が入ってきてとても気持ちよかったです。
マリーナベイサンズのモールに到着
10分もかからずにマリーナベイサンズに到着。ホテルの前面に併設されている、THE SHOPPES AT MRINA BAY SANDSにまずは入ります。ショッピングエリアですね。
いや、ここも驚きました。まず、異常にでかい。そして、テナントがハイブランドに次ぐハイブランド。これだけの規模のハイブランドモールで、果たして商売が成り立つのかと心配になるくらいの凄まじさでした。でも成り立つんでしょうねえ。日本で同じモノを作ったら1年もたないと思います。
特徴的な形が見えてきましたー。あの先端にこれから行きます。ただ、道路のどこを見渡しても、マリーナベイサンズに渡る横断歩道のようなものが見当たりません。信号もありません。たどり着けない(笑)。実は地下通路を通っていかないといけないのでした。
これが道路下の地下通路。目の前のエスカレーターを上がると、いよいよマリーナベイサンズです。
マリーナベイサンズに到着
ホテルのロビー付近。お金持ちそうな人たちがフロントに列を成していました。もちろん私はここに泊まるわけではないので、フロントは素通りして、SANDS SKYPARKという方に向かいます。屋上展望デッキです。
さっき地下から上がってきたばかりなのに、再度、ホテルの地下に向かいます。サンズスカイパークには地下からしか行けないんですね。地下にはチケット売り場があり、大人1人$23(約1,840円)を支払って、展望デッキに行きます。私、この時点ではインフィニティプールの方にも行けるんだとばかり思っていましたが、このチケットで入れるのは展望デッキの方だけです。プールには近寄れません。
やってまいりました。マリーナベイサンズ、サンズスカイパーク。屋上展望デッキです。ここはインフィニティプールがあるエリアの一番先端部分ですね。先ほど地上から見上げた部分です。
展望デッキから、超絶植物園『ガーデン・バイ・ザ・ベイ』を見下ろしたところ。どこからどう見ても完全にファイナルファンタジーです。すごい景色ですね。ガーデン・バイ・ザ・ベイも行ってみたかったんですが、二日酔いで午前中ぐずぐずしていたので、出かけるのが遅くなり、時間が足りなくなってしまいました。
何より驚いたのが、外洋の船と、港のコンテナの数! とんでもない数があります。こんなにたくさんの貨物船がひしめき合っていて、ぶつからないのだろうかと心配になるくらいです。
2枚目の左はインフィニティプールなんですが、例のプールを写真に収めたかったなあという気持ちより、右のコンテナの数に圧倒されてしまいました。これでも、シンガポールの貨物取り扱い量は減少傾向にあり、上海や深圳にはコンテナ取り扱い量でとっくに抜かされているというんですから、「中国はこれよりさらにすごいのか……」と身震いするような感覚を味わいました。まあそんなに長続きはしないんでしょうが……。
これも気になりました。シンガポールが作った世界初の海上サッカースタジアム。観客席の目の前に道路が通ってますよね。ここもF1マシンが走り抜けるそうです。いちいちやることのスケールがでかい。
シンガポールすごい……
シンガポールは「お金持ちの国」という印象が繰り返し強化されました(小並感)。と同時に、日本大丈夫なのかな……という漠とした不安も。こういうのって、やっぱり海外に出ないと実感できないことですよね。もちろんほんの1日の、ごく限られた地域で受けた印象なので、これが全てだと思っているわけではないんですが……。
もっと他の国のことも見ていかないといけないなあという気持ちになったシンガポール1日目でした。