2016年7月25日、ハワイ旅行でDIA修行を解脱し、ついにANAプレミアムメンバーサービスの最高峰ステータス、「ダイヤモンドサービス」メンバーの基準に到達しました。
カード年会費さえ払えば一生涯維持し続けられるANAスーパーフライヤーズカードと違い、ダイヤモンドメンバーの資格は1年間で失効してしまいます。これを維持するには、最低でも2年に1回、10万PPを貯めなくてはいけません。
「生涯でダイヤモンドを達成できるチャンスは、SFCを取得した今年しかない」との思いから始めたDIA修行。その全記録を振り返ってみたいと思います。
DIA解脱フライトのお祝い
B787に生まれて初めて乗ったときも「ステッカーがあったら記念にいただけますか」とおねだりしたんですが、今回も「このフライトでダイヤモンドになるんです。ステッカーを記念にいただけると嬉しいです」と恥を忍んで自己申告したら、首にレイをかけられてチェキを撮ってもらったり、フルーツの皿にデコられたりと、盛大にお祝いしていただけて、恥ずかしいやら嬉しいやらでした。ステッカーは旅行用トランクにしっかり貼らせていただきます。
でもこれ、ちょっとギョッとしたんですよね。「えっ……カタカナ? バレてる?」と。テラヤマアニさまと書かれていたら卒倒してたでしょうね(笑)。
10万PP突破のスクリーンショット
恒例の「基準に到達しているんだけど、まだステータスがWEBに反映されていない」という状態のスクリーンショットです。翌日にはステータスがプラチナからダイヤモンドに変化します。
この色、さすがにテンションあがりますね。
ANA SFC&DIA修行 フライトの全記録
下記の表は、黒字がSFC修行のために最初に組んでいた50,000PPに必要なフライトです。こちらは全て陸で貯めたマイル、もしくはPeXからSKYコインに交換したため、完全に持ち出しなしの無料で済ませています。
赤字は急遽ダイヤモンド修行を決意して、後から無理矢理押し込んだ自腹分のフライトです。
日付 | 便名 | ルート | 時間 | 種別 | 運賃 | マイル | PP | 単価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1/05 | NH0469 | 羽田-那覇 | 10:25-13:20 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
NH0474 | 那覇-羽田 | 18:15-20:25 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 | |
1/12 | NH0995 | 羽田-那覇 | 09:10-12:05 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
NH0474 | 那覇-羽田 | 18:15-20:25 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 | |
1/17 | NH0995 | 羽田-那覇 | 09:10-12:05 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
NH0468 | 那覇-羽田 | 14:15-16:30 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 | |
1/26 | NH0995 | 羽田-那覇 | 09:10-12:05 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
NH0474 | 那覇-羽田 | 18:15-20:25 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 | |
1/31 | NH0015 | 羽田-伊丹 | 08:00-09:10 | 特割C | 10,990 | 262 | 820 | 13.40 |
NH0036 | 伊丹-羽田 | 18:00-19:10 | P特A | 23,390 | 437 | 1,100 | 21.26 | |
2/07 | NH0469 | 羽田-那覇 | 10:30-13:20 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
2/09 | NH0474 | 那覇-羽田 | 18:10-20:25 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
3/22 | NH0995 | 羽田-那覇 | 09:25-12:10 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 |
NH0474 | 那覇-羽田 | 18:20-20:40 | P株優 | 30,190 | 1,537 | 2,860 | 10.55 | |
4/17 | NH0469 | 羽田-那覇 | 10:35-13:20 | P株優 | 30,190 | 1,783 | 2,860 | 10.55 |
NH0472 | 那覇-羽田 | 16:35-19:00 | P株優 | 30,190 | 1,783 | 2,860 | 10.55 | |
4/26 | NH0995 | 羽田-那覇 | 09:25-12:10 | P株優 | 30,190 | 1,783 | 2,860 | 10.55 |
NH0474 | 那覇-羽田 | 18:20-20:40 | P株優 | 30,190 | 1,783 | 2,860 | 10.55 | |
5/03 | NH0021 | 羽田-伊丹 | 11:00-12:10 | P特A | 23,590 | 507 | 1,100 | 21.44 |
5/04 | NH0034 | 伊丹-羽田 | 17:00-18:15 | P特A | 23,590 | 507 | 1,100 | 21.44 |
5/10 | NH0995 | 羽田-那覇 | 09:25-12:10 | P旅28 | 25,990 | 1,783 | 2,860 | 9.08 |
NH1694 | 那覇-千歳 | 13:10-16:25 | P旅28 | 38,850 | 2,531 | 3,892 | 9.90 | |
NH0074 | 千歳-羽田 | 17:30-19:05 | P株優 | 26,040 | 923 | 1,675 | 15.54 | |
5/24 | NH0463 | 羽田-那覇 | 07:50-10:30 | P旅28 | 25,990 | 2,398 | 2,860 | 9.08 |
NH2158 | 那覇-成田 | 11:55-14:35 | P旅28 | 24,240 | 2,398 | 2,860 | 8.47 | |
NH2155 | 成田-千歳 | 17:55-19:45 | P旅28 | 16,340 | 1,242 | 1,675 | 9.75 | |
NH0082 | 千歳-羽田 | 20:30-22:05 | P株優 | 26,040 | 1,242 | 1,675 | 15.54 | |
6/07 | NH0253 | 羽田-福岡 | 12:30-14:25 | 旅割55 | 11,990 | 828 | 850 | 14.10 |
NH0266 | 福岡-羽田 | 18:35-20:15 | P株優 | 27,840 | 1,381 | 1,817 | 15.32 | |
6/13 | NH0463 | 羽田-那覇 | 07:50-1030 | P旅28 | 30,790 | 2,398 | 2,860 | 10.76 |
NH2158 | 那覇-成田 | 11:55-14:35 | P旅28 | 29,140 | 2,398 | 2,860 | 10.76 | |
NH2155 | 成田-千歳 | 17:55-19:45 | P旅28 | 16,340 | 1,242 | 1,675 | 9.75 | |
6/14 | NH1693 | 千歳-那覇 | 10:55-14:35 | P旅28 | 36,700 | 3,404 | 3,892 | 9.43 |
NH0472 | 那覇-羽田 | 16:35-19:00 | P旅28 | 30,990 | 2,398 | 2,860 | 10.83 | |
6/26 | NH0243 | 羽田-福岡 | 08:30-10:15 | 特割B | 27,590 | 828 | 1250 | 22.07 |
NH0264 | 福岡-羽田 | 17:55-19:40 | P株優 | 27,840 | 1,381 | 1,817 | 15.32 | |
6/28 | NH0467 | 羽田-那覇 | 08:40-11:25 | P旅28 | 30,790 | 2,398 | 2,860 | 10.76 |
NH0474 | 那覇-羽田 | 18:20-20:40 | P旅28 | 30,990 | 2,398 | 2,860 | 10.83 | |
7/24 | NH0186 | 羽田-ホノ | 22:50-11:40 | Z | 156,895 | 9,337 | 5,188 | 30.24 |
7/24 | NH0185 | ホノ-羽田 | 18:50-22:15 | Z | 156,895 | 9,337 | 5,188 | 30.24 |
1,362,880 | 79,534 | 103,354 | 13.03 |
修行期間
- 2016年1月5日~7月25日。202日間(6ヶ月と20日)
修行で家を空けた日数、フライト回数、総飛行時間
- 29日。40レグ。103時間10分。
積算されたフライトマイル
- 79,534マイル
お金に関する記録
- 全て自腹で飛んでいたと仮定しての計算
- 航空券総額 1,362,880円
- PP単価 13.18円
なんとも怖ろしい金額になってしまいました。まず、PSVRの予約で福岡まで飛んだのが完全に無駄になっています。また、ハワイ旅行の日程で大失敗を犯し、Cクラス航空券が普通なら20万円ほどのところ、33万円にもなってしまったのが大きいです。ハワイ旅行だけに限って言うと、PP単価はなんと30円超えてしまっていますからね……。しかしこのハワイ旅行の分は、SKYコインで賄ったので自腹ではありません。
上記金額はあくまでも全て自腹で飛んでいたと仮定しての話です。SFC修行用に組んでいた無料フライト(表の黒字部分)を除いた形でも計算してみます。
- 実際に自腹で飛んだ赤文字分だけの計算
- 自腹航空券総額 592,050円
- PP単価 5.72円
DIA修行僧の記録としては、とてつもない好成績ではありますが、やはり冷静に、普通の人の気持ちになって考えてみると、1年間で約60万円もの航空券代は正気の沙汰ではありません。
2016年は例年になく、Twitterやブログにおける同期修行僧の横のつながりが強く、励みになったことも確かですが、自分自身のことを棚に上げて、「この人たちはいったいどれだけお金持ちなんだ……」と気が遠くなったこともまた事実です。中にはダイヤモンドまで全て自腹という人もいますからね……。
昨年、修行を決意した時点では、「SFCまではほぼ無料でできるからいいが、ダイヤモンド修行は到底無理」と思っていました。これができるようになったのは、ひとえに、このブログによる収入があったからです。ブログの収入をブログのために使うという、お金の回し方としては理想的な再投資の形にできたことが、ダイヤモンド到達の最大要因です。まさかこんな状況になるとは、昨年の時点では夢にも思っていませんでしたが。
やはり修行最大の問題はお金ですよね。ここをいかにクリアするかです。SFC修行までで打ち止めにするのならば、32万マイルほどあれば充分足ります。
プレミアム株主優待とプレミアム旅割28について
修行の内実がわかっていない計画段階では、「1ヶ月に2回、沖縄単純往復を行う」ということが、自分にとってはかなりハードワークで、つまらないものなのではないかという懸念がありました。しかしこれは実際始めてみると全く違いました。少なくとも私にとっては楽勝だったし、とてつもなく楽しいモノだったんです。当ブログをお読みの皆さんには、それがしっかり伝わっていることと思います。
「なんでもっと密にフライトを計画しておかなかったんだろう?」と途中で後悔しました。こういう時に威力を発揮するのが株主優待券です。早期予約が必須の旅割と違って、「来週にもフライト入れちゃおう」ということが、かなり気楽にできるのです。
来年国内修行をしてみようと思った人には、次のような計画をおすすめします。
- 自分の体力を考慮して、無理のないフライトを、年初からプレミアム旅割28でいくつか組んでおく。
- 実際に飛んでみて、これくらいが楽でいいなと思ったら、その後も同じペースでプレミアム旅割28のフライトを予約していく。
- もっと飛べる、もっと飛びたいと思ったら、スカスカにしてあったスケジュールの合間にプレミアム株主優待のフライトをどんどん詰め込む。
株主優待券は、実際に飛ぶ直前に入手すればいいので、計画段階から大量に買っておく必要はありません。やってみないとわからないんですよ。自分自身が、どれくらい体力的、時間的に余裕があるのか、どれくらい飛ぶことが好きなのか。
飛べる! と思ったら、その時点で株主優待券の入手を考えればいいのです。私の場合は、SFC解脱まで全てプレミアム株主優待で飛ぶつもりでしたから、早い段階で株主優待券の大量入手に走ってしまいましたが、コストを重視するならこれは無駄になる可能性が高いです。
期間を圧縮する解脱ルートについて
修行後半は「なるべくエクストリームな飛び方をしたい」と思い、いろんなルートを考え、試しました。ひとつおすすめがあります。
- 羽田−那覇−成田−千歳(1泊)千歳−那覇−羽田
2日間で5レグを飛ぶこのルート、全てプレミアムクラスなら得られるPPは14,147にもなります。決してハードすぎることもなく、沖縄2往復のような単純すぎる苦行感もなく、成田では沖止めとANA ARRIVAL LOUNGEも楽しめて最高です。冬の間は千歳の雪がネックになりますが、春以降なら最強なのではないかと思います。ちなみに私がこれをおこなったのは6月13日、14日。PP単価は10.2円ほどでした。
これを3回行えば42,441PP。残りは7,559PP。あとは羽田−那覇−千歳−羽田の三角飛びを1回やればSFC解脱です。土日の2日間だけを使って、たったの1ヶ月でSFC解脱可能となるルートです。最大のネックは千歳-那覇のプレミアム旅割28が、土日だと非常に取りにくいこと。ここは株主優待を使った方が無難です。
DIA修行に意味はあるのか
頻繁に会社のお金で飛行機に乗れる出張族にとっては、ダイヤモンドの恩恵は計り知れません。最上級のサービスに加え、フライトマイルが通常の倍くらいもらえるようになりますから。
しかし、世間一般の常識からすると、わずかな年会費で一生涯維持できるSFCですら「そんな大金を出してまで取得するべきモノ? 全然モトが取れてないんじゃない?」という見方が圧倒的です。ましてや、1年限りのステータスであるダイヤモンドを取得する意味など、陸マイラーにとっては皆無と言っていいでしょう。
ダイヤモンドはあくまでも普段からたくさん飛行機に乗る出張族のもの。仕事で乗っているうちに自然と到達したり、あるいは、より良いサービスを受けるため、少しだけ自腹を切って到達すべきものだと思います。陸マイラーが無理して目指すものではありません。
でも、どうしても、一度でいいから体験してみたかったんですよね。モトが取れるとか取れないとか関係ないんです。これは趣味なんですから。スキューバダイビングに100万円単位の大金をかけている人に対して「スキューバなんてやっても何の意味もなくない? モト取れないでしょ」と言いませんよね。それと一緒です。
まとめ
2016年のSFC修行は紆余曲折を経て、当初は想像もしていなかったダイヤモンドメンバーにまで到達しました。ハワイ旅行でフィニッシュできて、気分は最高です。
常識的に考えて、陸マイラーがダイヤモンドを目指すのは無意味と言うほかありませんが、どうやら私は陸でマイルを貯めるだけの陸マイラーから、陸空マイラーにクラスチェンジしてしまったようです。空情報では他のブログに詳しいところがたくさんありますから、あまりお役には立てないでしょうが、陸と空の両面からマイラー情報をお届けできるようになれればいいなと思います。