ANAは50,000プレミアムポイントに到達すると、プレミアムメンバー「プラチナ」となり、ANAスーパーフライヤーズカードが発行できるようになります。
JALは50,000 FLY ON ポイントに到達すると、FLY ON ステイタス「サファイア」となり、JALグローバルクラブカードが発行できるようになります。
上級会員カードそれぞれの申込から、実際にカードが手元に届くまでの日数と流れを比較してみたいと思います。
実際に私が経験した流れ
修行解脱フライトから上級会員カード到着までの流れは、たくさんのブログで報告されていますが、ふたつを並べて比較しているところはあまりないかもしれません。私の場合、2016年の4月から5月にかけて、ふたついっぺんに申込から到着を経験できたので、せっかくですから並べてみます。
JALの方では途中にゴールデンウィークが入ってしまったので、通常より1週間ほど長く時間がかかっている可能性が高いです。
ANA スーパーフライヤーズカード | JAL グローバルクラブ | |
---|---|---|
解脱日 | 5/10 ANA国内線50,000PP超えフライト | 4/19 JAL国内線50,000FOP超えフライト |
1日目 | 5/11 PPがWEBに反映される | |
2日目 | 5/12 プラチナステータスがWEBに反映される。同日、WEBからSFC申込書取り寄せ | 4/21 FOPがWEBに反映される |
3日目 | 4/22 サファイアステータスがWEBに反映される | |
6日目 | 5/16 SFC申込書到着。即日投函 | |
12日目 | 5/01 サファイヤキット到着 | |
13日目 | 5/23 プラチナ事前キット到着 | 5/02 JGC申込書を投函 |
16日目 | 5/26 家族会員のステータスがSFCになり、マイメニューからカレンダー&手帳の申込が可能に | |
17日目 | 5/27 SFC到着(申込書投函から11日目) | |
23日目 | 6/02 プラチナデスクに電話してSFC家族会員のラウンジカードを請求 | |
25日目 | 6/04 SFC家族会員のラウンジカード到着(請求から2日目) | |
29日目 | 5/18 JGCカード到着(申込書投函から16日目) |
SFC解脱からステータス反映まで
ANAの場合は50,000PPに到達したフライト(解脱フライト)の翌日にはPPがWEBに反映されますが、ステータスはブロンズのまま。さらに翌日、プラチナステータスがWEBに反映されます。これは、ANA便の国内線フライトで解脱した場合であり、国際線やスターアライアンス運航便で解脱すると、もう少し反映が遅れるようです。
また、プラチナステータス反映と同時に、「マイメニュー 各種お手続き」からプラチナデスクの電話番号を表示することができるようになります。
この状態になったら、即座にスーパーフライヤーズカード申込書を申請することになります。ANA国内線で解脱した場合、ここまで2日間ですね。非常に早いです。注意すべき点は、SFC申込書は、自分から申請しない限り、自動では送られてこないということです。JALの場合は申請しなくても送られてきます。
SFC申込書申請の方法は以下の記事に詳しいです。
また、2016年からは『スマートフォン用アプリケーション「ANAマイレージクラブ」』がリリースされたため、以前はラウンジカード等を含むプラチナ事前キットが届くまで使えないとされていたサービスが、ステータス反映直後に公式に使えるようになりました。(以前から実は非公式には使えていました)
JGC解脱からステータス反映まで
JALの場合は、元々FLY ON ポイントのWEBへの反映がANAよりも1日遅れます。まずは解脱翌々日にFOPがWEBに反映。ANAと同じく、FOPは50,000なのに、画面はクリスタルのままという状態が1日あります。
そしてさらに翌日、FLY ON ステイタス「サファイア」がWEBに反映されるんですが、ここでJALの場合、選択肢が2つあります。
- サファイアキットが届く前にJGCカードの発行申込書を申請する。
最速でJGCが届くが、JMBサファイアカードが手には入らない。 - サファイアキット同封のJGCカード申込書を待つ。
JGC到着まで時間がかかるが、JMBサファイアカードが手に入る。
最速でJGCカードを入手するか、それともコレクターズアイテムであるJMBサファイアカードを手に入れるかのトレードオフですね。私の場合、もらえるものは全てもらいたい派なので、時間のかかる後者を選択しました。この辺のお話は以下の記事が詳しいです。
ラウンジカード到着はどちらも解脱12~13日後
国内空港ではSFCやJGCカードの提示でラウンジに入れます。しかし海外の空港だと、「これは単なるクレジットカードじゃないか!」と勘違いされて追い出されてしまうこともあるため、ラウンジカードというものがそれぞれ別に用意されています。ANAはプラチナカード、JALはサファイアカードですね。
ラウンジカード同封の郵便物として、ANAの場合はプラチナ事前キット、JALの場合はサファイアキットが、申請しなくても自動で届くことになります。これはどちらも解脱12~13日後の到着でした。
カード到着前のステータス変化と特典
プラチナ事前キット到着後、今か今かとSFCを待ち焦がれる日々が続くわけですが、ついついANA公式サイトを見てステータスの変化を確認してしまいますよね。
SFCの場合、カード到着の1日前に「マイメニュー お手続き」の中にカレンダー&手帳の申込という表示が現れました。この手帳はSFC会員だけが申し込めるものであり、自分がプラチナ会員かつSFC会員になったんだとわかる瞬間ですね。
選べる手帳&カレンダーは上記4点のうちからそれぞれ1点ずつ、計2点。私は限定手帳と壁掛けカレンダーを選択しました。
SFC家族カードの発行を申し込んでいる場合、これと同時に、家族の方のステータスも、平会員からSFC会員にステータスが変化します。
こちらがSFC家族会員のステータス画面です。ちょっと見えにくいですが、左のステータスが ANA SUPER FLYERSCARDとなっています。妻に「ほら! 変わってるよ!」と大喜びで報告したんですが「へー」の一言で終わりました(笑)。
JGCの方は、カード到着前に、ステータスがJMBサファイアからJGCサファイアに変化するんですが、これはいつのまにか変わっていたので日付の記録ができませんでした。パッと見わかりにくいんですよね……。SAPPHIREの文字の下に、JAL GLOBAL CLUBのロゴが入るか入らないかの違いです。
このステータス変化が現れると、できることがひとつあります。
会員専用メニューの「ご利用いただけるサービス」の中に「JALグローバルクラブ(JGC)ダイアリーのご選択」が出てきます。左に「東京ディズニーシー特典案内」もありますが、こちらはJGCとは無関係です。クリスタル以上のステータス到達翌々月の1日から使える特典です。飛行機に乗る機会が減って平JGCに陥落してしまうと、ディズニーシー特典は利用できません。
選べるダイアリーは上記4点のうちからひとつだけ。ダイアリーをもらわない場合は代わりに500マイルがもらえるようになっています。マイルはいくらでも生み出せますが、記念の品はなかなか手に入りませんから、私はダイアリーを選択しました。
上級会員クレジットカード到着はSFCの方が早い
ANAスーパーフライヤーズカードは解脱17日後、申込書投函からは11日後に到着しました。申込書の取り寄せというワンクッションが入りますが、かなり迅速です。
これに対してJALグローバルクラブカードは解脱29日後、申込書投函からは16日後の到着でした。ワープ申請で申込書を取り寄せた場合、もっと早くなるんでしょうが、結構かかるというイメージですね。解脱から1ヶ月近くかかっています。ゴールデンウィークが入ってしまった影響でしょう。
ANA スーパーフライヤーズとJAL グローバルクラブの違い
SFCとJGCはどちらも「年会費を払い続ける限り、上級会員資格をずっと維持できるクレジットカード」という意味では同じですが、少しだけニュアンスが違うように感じます。
JALマイレージバンク(JMB)とJALグローバルクラブ(JGC)はそれぞれ別の会員組織の名称という感じなんですね。JALグローバルクラブの会員資格として、JGCカードの保有が条件というニュアンスです。そのため、同じクリスタルステータスであっても、JMBクリスタルと、JGCクリスタルという区分があります。
これに対してANAの方は、あくまでもイメージですが、全員がANAマイレージクラブ(AMC)会員であり、その中にSFC持ちやステータス持ち、あるいは両持ちが混在するというイメージになります。
こういった微妙な差異があるため、なんとなくですが、平JGCより、平SFCの方が地位が低いように感じてしまうんですが気のせいでしょうか。
ダイヤモンドより平SFC(JGC)の方が実は良客説
しかし「ダイヤモンド会員よりも、実は平SFC(JGC)会員の方が、航空会社にとっては歓迎すべき美味しいお客様」という話もあります。
- 上級会員クレジットカード年会費はカード発行会社に全て入るのではなく、一部は航空会社の直接収入になる。
- 休眠したままサービスを利用せず、年会費だけ払い続けてくれるSFC&JGCの幽霊会員が一定数いるので、航空会社からすると、頻繁に乗る出張族よりリソース要らずで収益性が非常に高い。
- SFC(JGC)を発行しないステータス会員は、いつ他の航空会社に乗り換えるか、いつ出張族から内勤族にクラスチェンジするかわからないが、カード発行者はファンとして一生根付く可能性が高い。
こういう理由があるため、航空会社側は実はものすごく上級会員カードを発行してもらいたいと思っているようです。年会費ビジネスってバカにならないんですよね。コストコやAmazonの高収益は、年会費の部分が大きいとも言われています。
相手がダイヤモンド会員ともなると、航空会社がサービスに割くリソースは多大になりますし、クレーマー化して手に負えない客になっている人もいますから。平SFCも平JGCも「所詮はステータス持ちより下……」と悲観する必要はないということです。
まとめ
SFC修行とJGC修行、解脱からカード到着までの日数はそれぞれ17日、29日でした。待っている時間はとても長く感じるものですが、実際届いてしまうとこれほどあっけないものはないですね。もっと大きな満足感に浸れると想像していたのに、妙に冷静な自分に気付きます。
これからSFC修行やJGC修行をやってみようと思っている方は、目標に到達するまでの、その過程をこそ、急がず、効率ばかりを追求せず、目一杯楽しんでください。上級会員カード入手というゴールは、時間とお金(もしくはマイル)さえあれば、誰でも必ず達成できるささやかなご褒美でしかありません。でも修行の中身はみんなそれぞれ違った経験になります。
価値があるのは、カードではなく経験なんだというのが、紫修行を終えた私の実感です。