ANAとマイルのパパじゃない

マイレージ、ポイント、クレジットカード、ハワイ、飛行機なんかについての陸マイラーブログ

誰でもわかるANA株主優待券の使い方

最終更新日:2017年1月25日

f:id:kowagari:20170125082021p:plain

 

ANAスーパーフライヤーズカードを手に入れるための「SFC修行」に欠かせないANA株主優待券(正式な名前はANA 株主優待番号ご案内書)の使用方法はとても簡単です。しかし覚えておくべき重要な点もいくつかあります。

 

今回は、ANA株主優待券の基礎知識と、使い方をしっかり解説します。

 

ANA株主優待券の基礎知識

  • 基本的には株主になることで入手できる
  • 流動性が高く、買うことも売ることも容易
  • 株主ではない人でも使うことができる
  • 普通運賃の半額程度で飛行機に乗ることができる

 

ANA株主優待券を入手する方法は2つ。「株主になること」「買うこと」。いずれの方法でも入手可能です。買う場合は金券ショップか、ヤフオクやメルカリになります。

 

「株主優待券というくらいだから、株主じゃないと使っちゃいけないんじゃないの?」と思ってしまいますよね。しかし現実的に、ほとんどの株主は、株主優待券を自分では利用せずに転売しているのが実情です。

 

システム上、可能かどうかは別として、仮にANAが転売禁止措置をとろうものなら、株主からの反発は想像以上になることは間違いありません。また、株価下落も避けられません。ゆえにANAとしても株主以外の利用に関して制限は設けていません。誰でも安心して使うことができます。

 

ANA株主優待券を最も低コストで調達できる「株主優待取りクロス取引」に関しては下記リンクを参照してください。

 

 

株主優待券割引が必ずしも最安とは限らない

関空-那覇 普通席運賃

 

上の画像はANA公式サイトの以前のバージョンのものですが、この方が一覧性が高いので、これを参考にしてみましょう。現在ではこういう画面にはなりません。

 

関空-那覇線普通席の運賃です。普通運賃は40,800円。株主優待割引運賃は20,400円。ちょうど半額ですね。

 

しかし間の運賃を見てみると、株主優待割引よりさらに安い運賃がいくつもあることに気付きます。特に旅割55は最安で12,400円。差額8,000円は大きいです。こんなに安く乗れるなら、わざわざ株主優待券を使う意味はないように思ってしまいます。次はプレミアムクラスを見てみましょう。

 

関空-那覇 プレミアム運賃

 

プレミアムクラスの普通運賃は47,900円。プレミアム株主優待割引の運賃は27,400円。普通席と違って、プレミアムクラスは半額とまではいきません。42%引きといったところです。

 

関空-那覇線の場合、株主優待割引運賃より、プレミアム旅割28の方が値段が安くなっています。これでは、わざわざ株主優待券を使うメリットがわかりにくいかもしれません。しかし、値段だけではわからない絶大なメリットが株主優待割引きにはあるのです。

 

株主優待券がもつ絶大なメリット

  1. 便の変更やキャンセルが無料なので、気軽に予約できる
  2. 時間帯に関わらず値段が一定
  3. 早期予約の必要がなく、フライト当日でも空席さえあれば大丈夫
  4. 土日や繁忙期でも早割より圧倒的に予約が取りやすい
  5. プレミアムクラスでは最安になる路線、時期がある

 

早期割引の「旅割」や「特割」の方が株主優待券を使うより安上がりなこともありますが、これらは便の変更はできず、キャンセルにも手数料がかかります。また、需給予測に基づいた価格設定なので、安い時間帯から真っ先に埋まってしまいます。

 

あくまでも早期割引ですから、当然予約時期に制限があります。一番安い「旅割55」は搭乗日の55日前までに予約する必要があります。かなり先の予定が立っていないと安く予約することはできないんですね。なおかつ、早期割引に割り当てられる席数というのはそれほど多くありません。先の予定がわかっている人にどんどん取られていくので、特に土日や繁忙期はあっという間に埋まってしまいます。

 

羽田-石垣 プレミアム運賃

 

たとえば上の画像は、SFC修行にも大人気の、土曜日の羽田-石垣線の空席情報です。プレミアム旅割28は既に空席がありませんが、値段こそ少し高くなるものの、プレミアム株主優待ならまだ空席があります。

 

こういった早期割引につきもののデメリットが、株主優待割引には全くないのです。株主優待割引の航空券は、普通運賃に準じたルールが適用されるからです。キャンセルや予約変更が自由自在の普通運賃航空券を、半額で購入できるのが株主優待券なのです。

 

  • 直前になってみないと予定がわからない
  • 急な予定変更や体調悪化の可能性が大きい
  • 航空券争奪の競争率が激しい土日しか休みが取れない
  • 当日の現地の天気によって行くかどうかを決めたい
  • プレミアムクラスに乗りたい

 

こういった人にとっては、予約変更ができない早期割引より、圧倒的に株主優待券を使った方が便利です。

 

ただし、2016年6月からは、盆暮れ正月GWの繁忙期に限り、株主優待割引の席数に上限が設けられることになったので、少し予約がとりづらくなりました。

 

 

ANA株主優待券の使い方

では実際に、SFC修行で人気の羽田-那覇線のプレミアム株主優待割引を例に、ANA株主優待券の使い方を見ていきましょう。おおまかな流れとしてはこうです。

 

  1. 株主優待割引運賃で予約する
  2. 支払期限までに航空券を購入する
  3. 株主優待番号とパスワードを登録する
  4. スキップサービスで搭乗する

 

重要なことは、予約するときと購入するとき、株主優待券はまだ必要ないということです。株主優待券は、予め用意しておいてもいいし、搭乗の直前までに入手してもいいのです。

 

実際の手順

羽田-那覇 プレミアム運賃

 

上記画像は2016年2月27日(土)の羽田-那覇線プレミアムクラスです。さすがに土曜日なので、プレミアム旅割28はほとんど埋まっていますね。しかし運賃をよく見てください。羽田-石垣線と違い、この時期の羽田-那覇線は、プレミアム旅割28よりプレミアム株主優待割引の方が安くなっています。このように、プレミアム株主優待が最安となる路線は少なからずあります。

 

しかもこの場合、プレミアム旅割28とプレミアム株主優待割引の差額は1万円。時間によってはそれ以上。これなら、ヤフオクで株主優待券を入手しても充分お釣りが出ますよね。しかも、いつでも予約できて、キャンセルも可能。この時期のこの路線では、わざわざプレミアム旅割28に乗る意味がほとんどなくなります。

 

株主優待割引運賃で予約する

通常の手順と同じように、予約します。株主優待割引はキャンセルや便の変更が無料なので、気兼ねなく予約することができます。

 

プレミアム株主優待割引予約完了画面

ご予約情報画面

 

搭乗日は土曜日ですが、難なく予約できました。繰り返しますが、この時点ではまだ株主優待券は必要ありません。搭乗の直前までに入手すればいいのです。

 

支払期限までに航空券を購入する

支払期限は予約から2日後です。この日を過ぎると予約が強制的にキャンセルされてしまうので、それまでに支払いを済ませます。ついでに座席指定もしておきます。

 

株主優待番号とパスワードを登録する

株主優待番号登録

 

支払いを済ませると、予約画面では「株主優待番号登録」というボタンが表示されます。この登録を搭乗日までに済ませれば、当日はスキップサービスで搭乗することができます。

 

ただ、株主優待番号を登録するには、優待券のスクラッチを削らなくてはいけません。いったん削ってしまうと、ヤフオクや金券ショップで売却することは不可能になりますから、「もう売ることはない。必ず自分で利用する」と確定するまでは削らないでおく方がいいでしょう。

 

ギリギリ直前まで削らず、空港まで株主優待券を持っていくという方法もとれます。その場合はチェックイン時に右のスクラッチ「[3]登録用コード」の部分を削り、表示されたQRコードを自動チェックイン機にかざすことで登録されます。

 

しかし、株主優待券を家に置き忘れて空港に着いてしまったら元も子もありません。できれば自宅にいる間にスクラッチを削って、WEBから登録しておいた方がいいでしょう。その方がスキップサービスも使えて便利です。

 

株主優待番号登録画面

 

この画面から、優待券に書かれている株主優待番号と、スクラッチを削ると見ることができる登録用パスワード(4×4=16桁の英数字)を入力します。

 

登録済み画面

 

WEBから登録が済むと、こんな感じです。一応搭乗が終了するまでは株主優待券を保管しておいた方がいいですが、実質的には登録が済んだこの時点で紙の株主優待券自体には意味がなくなります。空港に持っていく必要もありません。

 

また万が一、キャンセル・払い戻しすることになっても、この登録済みの優待番号とパスワードは、有効期間内なら別の便に使い回すことができます。なので、いったん登録してしまったからといっても、キャンセルをためらう必要はありません。

 

株主優待番号の登録後に航空券の払い戻しをされる場合は、株主優待番号の有効期間内に限り、登録されていた株主優待番号と登録用パスワードを再度ご利用いただけます。払い戻し手続き完了後、「株主優待番号確認」ボタンより再度ご利用いただける株主優待番号および登録用パスワードをご確認ください。

 

株主優待割引のご利用方法について|ご予約/旅の計画|国内線航空券予約・空席照会|ANA

 

スキップサービスで搭乗する

予めWEBから座席指定と、株主優待番号とパスワードの登録を済ませておくと、チェックインカウンターに出向く必要はなく、保安検査所に直行して搭乗することができる「スキップサービス」を利用できます。

 

スマホに保存したQRコードや、航空券購入に使ったANAカードを機械にかざすだけで、保安検査所も搭乗口も通過できるので、非常に便利です。

 

まとめ

株主優待券は、株主に限らず誰でも使うことができます。ヤフオクやメルカリ、金券ショップで購入するか、クロス取引で優待取りして入手しましょう。

 

予約時期、便の変更に制限がなく、キャンセルリスクも完全にゼロ。特にプレミアムクラスでは株主優待割引が最安値となる路線が少なくなく、力を発揮します。

 

スクラッチを削ってしまうと売買価値がなくなり、自分で使用するしかなくなりますが、たとえキャンセルで払い戻ししたとしても、優待番号とパスワードは別の予約に使い回すことができます。

 

使い勝手が抜群に良いANA株主優待券は、SFC修行の強い味方。お得に入手して是非活用してください。SFC修行っていったい何? という人は以下の記事を参照してみてください。

 

 

「株主優待券もいいけど、特典航空券なら完全に無料で飛行機に乗れるし、そっちの方がいいなあ」という方は、当ブログの『年間30万以上の大量ANAマイルの貯め方とは 陸マイラーの現実を公開します』という記事をお読みください。目から鱗のマイルの貯め方がわかるようになっています。

 

関連記事