2016年末から毎月のようにご紹介させていただき、大好評をいただいていたANAパパ×ちょびリッチコラボ最強カード案件なんですが、このたび、終了の運びとなりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
文章ばかりで恐縮ですが、コラボ企画終了の経緯をお伝えしておきたいと思います。
ANAパパ×ちょびリッチコラボの歩み
「ポイントサイトの友達紹介って、紹介する側ばかりがポイントをもらえて、紹介される側はあんまり得がないよなあ。どのポイントサイトもみんな紹介する側にばかり手厚い報酬出してるの、どう考えてもおかしいでしょ」という考えから、「私は今回報酬要らないので、紹介される側だけが得をするキャンペーンというのを、一度一緒にやってみませんか?」とちょびリッチさんに(無謀にも)声をかけたのが、そもそもの始まりでした。
ちょびリッチでは通常、新規入会者は250円分のポイントが入会ボーナスとして付与されます。2016年12月に第一回目を行なったANAパパ限定新規入会キャンペーンでは、紹介される側が1,000円分のポイントがもらえるという、ポイントサイト史上初の企画内容で、大好評をいただきました。
その後、ちょびリッチさんとのご縁を生かして「読者がもっと得をするように、定期的に最高還元のカード案件を実現させていきましょう」ということになりました。ほぼ1ヶ月に1枚、瞬間風速で最大還元となるカード案件を紹介し続け、第10弾までが実施されました。
コラボ企画終了の最大の理由
「ご好評につき、サービス終了」というのはネットゲームでよくありがちな文言です。「なんで好評なのに終了なんだよ(笑)」とよく揶揄される話ですね。
今回最強カード案件を終了するのには、いくつかの理由があるんですが、最大の理由は、「私に自由に書かせてほしいから」ということです。私のわがままです。
コラボ案件で最強還元額を実現するためには、ちょびリッチやASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)から、広告主に対していつもより強い働きかけが必要です。「ANAパパに記事を書かせます」と伝えることも必要です。それと同時に、私が書く記事も、事前に広告主からチェックを受ける必要が出てきます。
これ、どうしても衝突するんですよね……。
それぞれの立場によるメリットの違い
私が考える「このカードを発行することによる読者のメリット」と、広告主が考えるそれとでは、かなり違うのです。
あくまでも仮の話ですが、たとえばですね、広告主が、一般ユーザーに対して「うちのカードは〇〇系列店で使うと、なんと1.2%還元ですよ! 貯まったポイントはAmazonギフト券に交換することもできますよ!」ということを強く訴求したいとします。
どうですか? これ、陸マイルを貯めているANAパパ読者(あなた)にとって、メリットになりますでしょうか? 残念ながらなりませんよね……。1.2%還元は決して高い還元率ではないですし、〇〇系列店でしかその還元率にならないのではさらにダメだし、貯まったポイントがマイルではなくAmazonギフト券に交換できても、陸マイラーには意味がありません。
こういう場合、広告主が訴求したい部分は、皆さんの目にはむしろカード保有のデメリットとして映りかねませんから、私としては、他に何か少しでも読者の得になることはないかと、必死でそのカードのメリットを見つけ、記事の中で訴えます。
記事を公開する前に、広告主やASPからチェックが入ると、こう言われてしまいます。「いや、その部分はうちとしては訴求しないでほしい。こちらが言った通りに、〇〇系列店で1.2%還元ということと、Amazonギフト券への交換が可能なことをきちんと記事内で説明してほしい」と。
いやー、それ、広告主さんにとっては重要かもしれませんが、読者にとっては全くメリットないので意味ないですよ……と思いつつも、コラボ案件を無事成立させるためには、書かざるを得ないんですね。これが本当に心苦しい。私自身メリットとは思っていないことを、まるでメリットであるかのように書くのは、本当につらいんです。
賢明な読者の皆さんは、その辺も充分に意を汲みつつ読んでくださっていたとは思いますが、根本的な部分で、「これ、私が書く意味あるんだろうか……」って思ってしまうんですよね。企業がユーザーに伝えたいことは、本来的には企業の広報さんが、自社の公式サイトで伝えればいい話です。
私のようなブロガーは、公式サイトを読んだだけでは気付きにくいメリット・デメリットを、第三者(陸マイラー)の視点から読み解き、読者にわかりやすく伝えることができなければ、存在価値がありません。
広告の難しさ
広告主はボランティアでやっているわけではありませんから、広告費に見合う利益をしっかりと出していかなければやっていけません。当然、コラボ記事に対して「こういうメリットをきちんと書いてくれないと困る」と指示する権利があります。デメリットばかりをあげつらうような記事だったら、案件自体を中止する権利があります。もちろんデメリットをあげつらうようなことは、私もしないわけですが……。
わかります。大人として、その辺は充分にわかっていますが、それでもあえて言わせてもらいたい。ブロガーが自由に書くことの利点にも目を向けていただきたいと。その方が結果的に、ユーザー(読者)からの信頼を、広告主も、ブロガーも、両方ともが得られるんだと。
3ヶ月ほど前の記事ですが、人気ライターのヨッピーさんがこんな話をされてました。太文字は引用元ではなく、私が強調した部分です。
僕も広告代理店の人と仕事していて、よくトラブってたんですよね。クライアントはネイティブ広告をやったことなかったりするから、ただの広告だと思ってたりして。だから、文言とか、ぜんぶ自分たちのコントロール下にあると思ってる。だけど、さっき言った通りコンテンツありきなので、こっちも言われた通り書くわけにもいかない。そこで軋轢が生まれるわけです。
ただ、そのさじ加減も、これ以上広告を増やすと読者が離れていくぞというラインがあるじゃないですか。これはだいぶ宣伝くさいぞ、という。
宣伝くさくない、ギリギリのところまではいいですけど、これはもう宣伝くさいじゃん、となってくると喧嘩します。これ以上は広告入れたらムリですよ、僕は「この提灯持ちが!」って叩かれるし、あなたの会社も「提灯記事書かせやがって!」ってなりますよ、と。
ヨッピーさんが手がけるネイティブ広告と、私が書いているポイントサイトの案件紹介とでは性格がまるで違いますが、共通してる部分はこれまたヨッピーさんがおっしゃってます。
一番は、読者が見て喜ぶものですよ。
自画自賛しますけど、僕がライターとしてえらいのは「読者が喜べばそれでいい」と思っているところなんですよね。つまりは読者と僕は利害関係が一致しているともいえるわけで。読者は喜ぶだろうけど、これはやりたくないな…というライターもいると思いますが、僕はそういうのないんですよ。喜んでくれるならなんでもやりたい。
そんな感じで自分の意思があまりないので、読者が喜べばそれでいい。喜ぶってのは、おもしろいってのももちろんあるんですけど、役に立ったでもいいし、「よくぞ言ってくれた」でもいい。読者からポジティブな反応さえ聞ければ、僕はそれでいいと思ってるんです。やっぱり読者の人たちが第一で、クライアントはその次です、っていうスタンスですね。
案件紹介に限らず、全ての記事はいかに読者の役に立ったかで評価が決まるものだと思います(少なくとも陸マイラーブログというジャンルにおいては)。
広告主は、読者から「提灯記事書かせやがって!」と思われてイメージダウンしても損ですよね? 広告主がユーザーに対して伝えたいメッセージが、もしも私から見て読者の役に立たないものであったなら、それを伝えることは、広告主、ブロガー、そして読者の全員にとって不利益になってしまいます。
全員がそれぞれ利益を得られるような、一見難しいと思えるバランスを取っていくのが、ブロガーやライターの仕事なのかなという気がしています。
そういうわけで、企業と密接にやりとりをして調整したコラボ記事としてではなく、単に「ポイントサイトにこんなお得な案件がありましたよ」と、いちブロガーの立場として書きたい気持ちがどんどん強くなってきていました。
実際、私がコラボ記事を書く際は厳しい記事チェックがありましたが、記事がアップされた直後、後追いで同案件を取り上げる他のブログには、何の縛りも課せられません。そんな権利は誰にもないからですね。公知の情報なら、当然ながら誰でも好きなように書いていいんです。
その立場に戻らせてほしいと、ちょびリッチさんにお願いしたことが、最強カード案件企画終了のきっかけです。
今後について
コラボ企画としての最強カード案件の定期的な開催は終了しますが、別にちょびリッチさんと私が喧嘩したわけではありませんし(笑)、今後とも読者目線の優良ポイントサイトとして、ちょびリッチさんイチ推しという部分は変わりません。
案件開始の事前に広告主、ASP、ちょびリッチ、私との間でさまざまな調整が行なわれるということは今後なくなりますから、突出した還元額の案件を紹介していくことは少し難しくなると思います。単純に私がポイントサイトチェック中に発見した、最高還元のおすすめ案件を記事で紹介するという形になります。なので、上限人数や、申込件数のリアルタイム報告をTwitterで告知することも今後はありません。
広告案件以外の話で言うと、ちょびリッチが行なう各種キャンペーン等の開催については事前に予定を教えていただいて、キャンペーン開始と同時に記事をアップするというようなことは今後も多分あると思います。これは広告主が関係ないからですね。
広告主の絡まない、ちょびリッチ単独のキャンペーン企画であれば、メリットも、デメリットさえも私は自由に書かせてもらえるので、完全に読者目線、読者利益最優先の記事作成が可能です。
最後に
ANAパパ×ちょびリッチコラボ最強カード案件をご利用いただいた皆様、本当にありがとうございました。毎回びっくりするような勢いで上限枚数に達していましたよね。ポイントサイトには常時たくさんの案件があるのに、「ANAパパ案件がそろそろあるかも」とあえて待機していただけていたんだなと、頭の下がる思いでした。今後もご期待を裏切らないような記事を書いていきたいと強く思います。