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飛行機に乗る服がない! 飛行機のドレスコードについて考えた

エンジニアドガーメンツのジャケット

 

「服を買いに行く服がない!」でお馴染みテラヤマです。飛行機に乗るときの服装って、悩みませんか? 私は悩んでます。航空会社にはドレスコードがあるだの、ないだの。好きな服装で乗ればいいよと言う人もいれば、TPOを考えてちゃんとした格好しなさいという人もいます。もう一体どうしたら!

 

今回は飛行機、とりわけビジネスクラス搭乗時の、男性のドレスコードについて、気楽なコラムを書いてみたいと思います。

 

きっかけはハワイのレストラン

12th Avenue Grillという素晴らしいお店がホノルルにあるんですが、2011年に行ったとき、「おっ?」と思うことがあったんです。ロコ(地元民)に愛されている店なので、客層は半分がロコ、半分が欧米人観光客。日本人は私たち夫婦だけでした。

 

12th Avenue Grill

 

12th Ave. Grillは比較的カジュアルな店なのに、若い子も、おじさんおばさんも、みんなきちんとした格好でディナーに来ているんですよねー。女性は明らかにこのディナーのために着替えてきたと思われる格好。男性は長袖の襟付きシャツ、センタークリースの入ったパンツ、そしてそこまで決めすぎではない革靴。「ああ、こういう店にはこういう格好で来るべきなんだな……。ちゃんとしてて、みんな格好いいな」とさすがに鈍感な私でも思いました。自分の服装が恥ずかしかったです。

 

翌年、今度はワイキキのウルフギャングに行ってみることにしました。初めて行くにあたって、「やはりそれなりのお店だし、襟付きシャツくらいは着ていこう。短パンはやめておこう。靴は悩むけど、スウェードのドライビングシューズくらいが無難かな……」と、私も一応気は遣ったんです。ギリギリ大丈夫そうな感じで。

 

で、ウルフギャングに入った瞬間、びっくりしましたよね。ディナーなのに、8割を占める日本人観光客のほとんどが異常にラフ。女性はさすがにこぎれいなワンピースだったりする人も中にはいましたが、男性に至っては全員ラフなんてもんじゃない。Tシャツ、短パン、ビーサン、ウェストバッグの斜めがけ、メッシュキャップ。

 

ついさっきまでクアロアランチで目一杯遊んでました! というような格好です。2割の白人客は、前年に訪れた12th Ave. Grillの時と同様、きちんとした格好をしています。

 

逆に、それなりに気を遣った格好をしている私の方が、日本人の中では浮いている状態です。なんだかそのことが気恥ずかしくなってきたんですが、よーく自分の胸に手を当てて考えてみると、恥ずかしく感じているのはやっぱり、日本人の中で浮いている自分に対してではなく、「自分も以前はTPOをわきまえない格好で傍若無人に振る舞っている日本人観光客の一人だった」という事実の方なんですよね……。

 

妻はアパレル業界の人なので、昔から「朝食の服装はこれ、ランチの服装はこれ、ディナーの服装はこれ」と現地で何回着替えるつもりだよというくらい大量の服を持って行く人なんですが、私はウルフギャングに行くまでの何年間かは、ハワイではずっと最初から最後までTシャツ短パンだったんです。もちろん、それで大丈夫そうな店にしか行ってなかったわけですが……。

 

飛行機に乗るのにふさわしい格好ってどんなだろう?

2016年になってから、SFC修行とJGC修行で、自分でも信じられないくらいの回数、飛行機に乗るようになりました。その多くはANA国内線プレミアムクラスクラスです。国際線ビジネスクラスにも8区間乗りました。

 

気になるんですよね。どんな格好してビジネスクラスに乗ればいいのか。Yahoo!知恵袋に、ズバリ「飛行機のビジネスクラスにドレスコードはあるのでしょうか?」という質問がありました。

 

回答者A「破れTシャツ、ビーチサンダルに短パン。Fクラスでドンペリを完飲。ワッハッハ」

 

回答者B「どんな服装でも大丈夫なんですよ~。ご安心ください。人目を気にする必要はゼロでして、それよりも長時間の機内で快適に過ごせる服装を!」

 

飛行機のビジネスクラスにドレスコードはあるのでしょうか?... - Yahoo!知恵袋

 

これを読んで、すごい違和感を覚えました。やはりこういう少し上の搭乗クラスには、そこにふさわしい格好というものがあるんじゃないかと思い、その後もビジネスクラス搭乗時には、毎回さりげなくお客さんの服装をチェックしています。

 

仕事で乗っているスーツ姿のおじさんは普通にいます。これはまあ当たり前ですよね。でもかっこいいスーツ姿と、かっこよくないスーツ姿のおじさんにビシッと分かれます。分かれ目は体型にフィットしているか、していないか。

 

プライベートで乗っているらしき人は、実に様々です。デニムにTシャツという若者もいれば、チェックのネルシャツにスニーカーというオタク風の人もいれば、優雅な大人の休日といった感じのスマートカジュアルの人もいれば、下品なお金持ち感をギラギラさせているスポーティ若作りおじさんもいます。

 

私にとって一番印象的な服装だったのは、男性ではないんですが、JGC修行のバンコク線で乗り合わせたお隣の女性でした。キレイな水色のフエルトのハットに、麻のストール(暑いのに!)。かしこまった感じはまるでないカジュアルな服装なのに、品のある雰囲気でした。当時の記事にもちょっとだけ書いています。

 


若干ストーカー入ってて気持ち悪いですが(笑)、なるほどなるほど、つまり、こういう女性と歩いていてバランスが取れる大人の男の格好というものをすればいいのではないか? という風に思いました。つまり、なんだ? ごくごく当たり前の大人のジャケパン? 主張しすぎない、こぎれいな感じの?

 

と、ここまでは私が考える私なりのドレスコードなんですが、現実問題、日系以外の航空会社には暗黙のドレスコードが存在することは確かなようです。

 

本当にあったドレスコード


事前のミーティングで最初に言われたのが、「ビジネスクラスにお乗りになる際には、ちょっとだけ身なりを気にしてくださいね。たとえばTシャツ短パンとかで乗るのはやめてくださいね、航空機から降ろされちゃいますよ。(笑)」との一言。

http://tano.blog.jp/20160204/finnair_Business

 

少し前の記事ですが、こちら、結構話題になりました。「えー! ビジネスクラスって、ドレスコードあったの!?」と素直に驚く人。「いや、そんなにしゃっちょこばらないでいいんだよ。リラックスできる格好でいいの。自分はいつもそうしてる」と旅慣れた風なことを述べるビジネスクラス経験者。さまざまな人のさまざまな意見を目にしました。

 

また、こんな記事もありました。

 

 

高いお金を払ってビジネスクラスのチケットを買ってるわけですから、特に日系航空会社であれば、いざ乗るときになって「その格好じゃダメだ」と断られることはありません。しかし、やはり暗黙のドレスコードというものはあるんですね。

 

「いや、それはあくまでも暗黙のルールだから。別にどんな格好で乗ったっていいんだよ。こっちは高い金払ってるんだから」という態度は、やはり違うのではないかと。特に私は無料のマイル特典航空券で乗ることが多いわけですから、でかい顔してその場にそぐわない格好をするのは気が引けます。できれば、周りのお客さんたちからも「なんだこいつ……」と思われないような格好でいたい。

 

ギラギラした下品な大人になりたくない(既に大人ですが

話はまたウルフギャングに戻るんですけど、六本木にもウルフギャングが開店したじゃないですか? 私は(ビビりなので)行ったことがないんですが、妹がよく行くんですね(会社の経費で(笑))。で、聞いてみると、やはり「この人はいったいどんな仕事してるんだろう?」と思ってしまうような、異常にラフな格好の人たちが少なからずいるんだそうです。

 

「こんな高級な店に、こんなラフな格好でフラッと来ちゃう俺ら、かっけー!」というような、よくわからない示威行為(?)というか……。大きな声で騒いでいたり……。ヤンキー中学生のメンタルですよね。

 

極端な話、こんな人たちでも、もしも仮に、天皇陛下に招待されて春の園遊会に出席することになったとしたら(笑)、そこではさすがにそんな格好はできないというか、しないはずです。それは、陛下に対する敬意があるからですよね。敬意があるから、その場にふさわしい格好をしようとする。

 

つまり、ウルフギャングというお店に対して敬意を払っていないということなんだと思います。「おれにとっては近所のコンビ二と同レベルにしか思ってないから」と、ウルフギャングを侮辱することで、逆に自分がいかに大人物であるかを誇示しようとする卑しい行為。

 

私はこういうギラギラした下品な大人にはなりたくない。相手に対して敬意を払い、その場にふさわしい格好をしたい。

 

服装で周りの印象をコントロールできる

いま一度きちんとした服装をするメリットを
よく考えてみてほしい。

服装で周りの印象をコントロールできるなんて
こんな簡単なチャンスを逃すなんて勿体なさすぎるでしょ。

 

(中略)

 

そういう素敵な服を着てるひとには
がっかりされないようにちゃんとサービスしなきゃって
身が引き締まる思いを抱いてました。

これが多分どんな服を着て乗るべきなのかの
一つの答えだと思います。

 

結局人生50歩100歩 飛行機のファーストクラスやビジネスクラス搭乗にドレスコードはあるのか?

 

辛辣な物言いのSUZUさんですが、引用した記事の内容は一字一句、どこをとっても全面同意、と思いました。本当にいい記事なので、是非読んでください。

 

相手に敬意を払い、相手に合わせるという消極的な理由からだけではなく、服装によって相手の印象をコントロールできる、という積極的な理由からも、それなりの格好をすることには意味があるんですね。

 

あと引用記事で重要なことは「飛行中の機内ではどんなラフな格好でもいい」ってことと、「ラウンジに行くとき、搭乗するとき、降機するときはきちんとした格好がいい」ということですね。さすがに長距離路線でずっとジャケパンにネクタイでは体が休まりません。

 

この記事を読んで、ますます私は「うん、やっぱりちゃんとした格好で乗りたいな。それによって得られるメリットの方が、そうでない場合より何十倍も大きい」と思いました。

 

服を買ったら意識が変わった

私、10代の頃からずーっとアメカジ一辺倒で生きてきたので、基本、ラフ以外のなにものでもなかったんですが、最近は飛行機のために、ちょっとまともな、こぎれいな服を買うようにしています。と言っても、プライベートのくせに仕事で着るようなビシっとした格好で飛行機に乗るのは逆にこっぱずかしいんで、いわゆるスマートカジュアルとアメカジの間の、中途半端な位置を狙った感じの(笑)。ちゃんと襟付きのシャツを着るという程度の話です。

 

で、そういうちょっとこぎれいな格好をするようになったら、副次的な効果が現れました。すごく外に出たくなったんです(笑)。せっかくちゃんとした服を買ったのだから、これを着て外に出たい、飲みに行きたいと。

 

私、今年修行を始めるまで、それはもう見事な引きこもりでしたから。仕事が終わったら即帰宅。休みの日は家でゲームか映画かマンガ。外に出るくらいなら舌を噛み切って死んだ方がマシ、みたいな感じだったんですよね(笑)。もちろん家ではスウェット着たきり老人ですよ。

 

意識がガラリと変わり、なんだか毎日が、以前よりほんの少し楽しくなったような気がします。これも修行のおかげ。飛行機のおかげ。マイルのおかげです。

 

2017年SFC修行で、国内線プレミアムクラスや国際線ビジネスクラスに乗ろうと考えている人たちにも、ちょっとだけいつもと違う格好をしてみることをオススメします。飛行機に乗ることが、より楽しくなるんじゃないかと思いますよ。修行僧のイメージアップにもつながりますしね(笑)。

 

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